TOP > 部室 > ガバリス伯爵の部屋 > ガバリス伯爵のコラム
> オカルト入門講座0「オカルトとは何か」

オカルト入門講座0「オカルトとは何か」

ガバリス伯爵のコラムに戻る

ガバリス伯爵 『あなたを誘惑する』 ガバリス伯爵 (gabalis)
オカルト入門講座0「オカルトとは何か」
オカルトとは日本では心霊現象やUFOなどを指すようです。しかし、それは本来の意味でのオカルトではありませんし、私がこれから語ろうとすることとも違います。
オカルトとは日本語にすると隠秘学(いんぴがく)と言います。つまり、隠されたものについての学問ということです。では、何が隠されているのでしょう? そう、誰が何のために?
実はオカルトという言葉自体は科学者によって作られました。科学にとってオカルトの思想は都合が悪かったのです。ということはオカルトという言葉はそんなに古くない言葉だと言うことが分かります。(なので、オカルト、隠秘学と言うのをやめ、誇りを持って「ヘルメス学」と言う人々もいます。どちらでも同じですが、ここではあえて、オカルト、隠秘学という言葉を使うことにします。)
ところが、隠してきたのは科学者たちだけではありません。科学が発展する以前はローマカトリック教会などによっても隠されてきました。(本当はカトリック内部にもオカルト研究がなされた時期はありましたので、ひとくくりにできるものでもありませんが、大まかに言ってそういうことです。)
オカルトの起源となる考え方は非常に古く、有史以前、ホモサピエンスの誕生と共に発生したと考えられます。今はその詳細については触れませんが、非常に古い起源を有し、発展し、継承されてきた一つの思想、それを学問しようというのがオカルト、つまり隠秘学です。オカルトを知らなければ、西洋の考え方は分かりません。考え方が分からなければ、人々の行動も分かりません。ということは人々の行動の記録である歴史を理解できないことになります。西洋の歴史、文化、思想、芸術を理解しようとしたとき、必要不可欠の要素、西洋の思想を貫く背骨、それこそがオカルトなのです。
これからここのコラムで不定期に書いていこうと思っていますが、みなさんにとって西洋の歴史や文化を知る一つの手助けになれば幸いです。